桃山から現代に繋がる琳派の世界  美しい琳派の世界

Ogata Korin (Japanese, 1658–1716) Pair of six-panel folding screens; ink and color on gilded paper, Each 70 1/2 in. x 12 ft. 2 1/4 in. (179.1 x 371.5 cm) Purchase, Louisa Eldridge McBurney Gift, 1953 (53.7.1-2)

 マンハッタン区のメトロポリタン美術館で来年1月13日までの期間中、日本が世界に誇るアート「琳派」の展示会「Design-ing Nature – The Rinpa Aesthetic in Japanese Art 」が開催されている。

 尾形光琳の「八橋図屏風」が5年ぶりに一般公開されているほか、全米各地から集った琳派の作品も一堂に会す。1980年にホノルルで開催された琳派展以来、最大規模となる今回、各方面からの注目度も高い。

 琳派とは、桃山時代後期から近代までの造形芸術上の流派で、本阿弥光悦と俵屋宗達が創設。尾形光琳や乾山兄弟によって発展、酒井包一と鈴木其一が江戸に定着させ現代の作家にも影響を与えている。

 光琳が影響を受け、琳派の創設者としても有名な俵屋宗達や光琳の弟の尾形幹山の作品も紹介されており、光琳のルーツを探ることもできる。また、琳派の流れを受け継ぐ現代作家の作品も陳列されており、現代的でインパクトのある名和晃平の「L_B_S」には目を奪われる。

 その他にも深見陶冶の作品などもあり、江戸時代から現代における日本芸術を楽しめる。

 同展示会を終えると、「八橋図屏風」は今後約5年間は展示予定がないので、この機会は見逃せない。