NY市などがトランプ政権を提訴 「無政府地域」補助金差し止めの脅しに対抗

 ニューヨーク市は22日、ワシントン州シアトル市やオレゴン州ポートランド市とともに、「無政府主義者の管轄下」地域として連邦補助金を差し止めると脅しているトランプ政権を提訴した。ゴッサミストが同日、報じた。

 トランプ大統領は9月、ニューヨーク市などを「無政府主義者の管轄下」地域と指定し、補助金を差し止める可能性を記した覚書に署名した。10月初旬には、連邦運輸当局の調査費用をこの対象に加えている。法律の専門家は、連邦議会が承認した補助金を大統領が勝手に差し止めるのは違憲とする見方が大方。今回の提訴で、ニューヨーク市などは「議会は政権に対し、『無政府主義者の管轄』の指定を行ったり、補助金を差止めたりする権限を与えていない」と主張し、差し止め対象を増やさないよう求めている。市法務局のジェームズ・ジョンソン局長は「市は120億ドルの連邦補助金が必要。これ以上、不必要な脅迫を受けたくない」と指摘。デブラシオ市長は「全米中で無政府地域はホワイトハウスだけだ」と批判している。

 これに対しトランプ氏は「アナキストが市民に危害を加え、建物を焼き、生活やビジネスを破壊する地域にはどのような手を使っても、連邦政府資金が渡らないようにする」とツイート。連邦司法省(DOJ)はコメントの求めに応じていない。

トランプ大統領(Photo: The White House / https://www.flickr.com/photos/whitehouse/50516699252/)

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