最近、ニューヨーク市内で頭部や胴体に矢が刺さったカナダガンやリスが多数捕獲され、問題となっている。市公園管理局は刺さっている矢のタイプがいずれも酷似しているため、同一人物による犯行である可能性が高いとして捜査している。
最初に“矢ガン”が発見されたのはことし9月21日、ブロンクス区のペルハムベイ公園。矢は首の部分に刺さったままだったが、ガンは元気よく動き回っており目立った外傷はなかったという。また、翌週にも複数の矢ガンが見つかっており、うち4羽が死亡している。さらに、リスやクロワカモメの被害も確認されている。
いずれも全長数インチの小さい矢だったため、公園管理局代表のジョセフ・プレオ氏は「ブロンクス区内の金属雑貨店などで購入できる吹き矢を使った犯行」である可能性が高いと分析する。
ニューヨーク州では現在、吹き矢の所持は合法とされているが、狩猟目的での使用は禁止されている。スポーツや遊び目的ではなく、意図的に動物に危害を与えた場合、動物虐待の容疑などで最長2年の禁錮刑が科せられる。
今回の事件を受け、市当局は吹き矢に関する規制を強化する意向を示している。