ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長は4日の記者会見で、巨大ハリケーン・サンディにより、市内在住の約4万人が家を失った旨を報告した。今なお電気やガス、地下鉄システムなどの復旧作業が続いているが、課題は依然山積み状態となっている。
米東部を襲ったハリケーンの暴風と高波により、市内では特にスタテン島およびクイーンズ区の被害が大きく、今も海岸線にある民家数千戸では、冠水と停電被害が続いている。市当局は、約4万人にも及ぶ被害者の住宅確保を急いでいる状態だ。
また、市が管理する低所得者用の団地108棟でも同様の被害が相次いでおり、ブルームバーグ氏は迅速な復旧を目指すが、長期間にわたり居住困難となる可能性が高いことを示唆している。
4日の時点で、ニューヨーク市では14万5000世帯で停電が続いている。最も多いのがクイーンズ区の8万6000世帯で、次いでマンハッタン区の7000世帯。
ニューヨーク州都市交通局(MTA)が運営する地下鉄サービスの大部分は再開しているが、マンハッタン区とブルックリン区を結ぶG線とL線は依然機能しておらず、再開の目処も立っていない。通勤や通学のために毎日、地下鉄を利用するブルックリン区在住者らは、生活に大きな支障をきたしているとして、MTA側に早急な再開、または代替シャトルバスの導入を訴えている。