UWSからホームレスの移動求める団体  ホームレス味方に反対訴訟に参加意向

 マンハッタン区アッパーウエストサイドのルツェルンホテルに滞在しているホームレスを、別の場所に移すことを求めている地元住民の団体ウエストサイド・コミュニティ・オーガニゼーション(WCO)は28日、同ホテルに住む身元不明のホームレスの男性1人を、反対訴訟に加わる意向を発表した。ゴッサミストが同日、報じた。
 新型コロナウイルスが流行する7月、ニューヨーク市は、社会的距離の確保が困難であるホームレスシェルターから、ホームレス男性のグループを同ホテルに移した。同団体は、同ホテルに滞在するホームレスらによる、通行人へのいやがらせ、路上での排尿や排便、屋外での違法薬物の使用などにより、高級住宅地での生活の質を落とされたとして、ホームレスの移動を求め、市を提訴。市は9月、同区金融街のウイリアムス通りにあるラディソンホテルをホームレスの受け入れ先に指定し、10月19日に移動が計画されていた。しかし、金融街住民による団体ダウンタウン・ニューヨーカーズ・インク(DNI)は、これを阻止するために市を提訴した。

  これを受け、WCOは、ルツェルンホテルに滞在する男性の同訴訟への参加を裁判所に申し立てた。また、移動に反対するルツェルンホテルのホームレスは、同訴訟の判決により生活が左右されるにも関わらず、権利が尊重されていないため、訴訟に参加することができると主張している。