大統領選挙と同時に行われたジュージャージー州の住民投票で、娯楽用大麻の合法化が承認された。ウォール・ストリート・ジャーナルが同日、報じた。
これにより州憲法が改正され、21歳以上の成人の大麻使用が可能になる。州は、大麻の栽培や販売などの市場規制を実施する。同州のフィル・マーフィー知事は、大麻取り締まりが黒人やラテン系住民に偏向しているとして合法化に賛成しており、2日も「端的に言って、大麻合法化は、社会的正義であり人種間正義であり、経済的正義でもある」とツイートしている。
賛成派は、雇用創出や税収増といった経済的効果に言及。200万ドル(約2億890万円)の寄付金を注ぎ込んで、合法化を訴えた。「未成年でも違法で使用する人が増える、大麻乱用が影響し交通事故が増える」「学力が低下する」などと主張していた反対派が集めたのは1万ドル(約104万円)に過ぎなかった。シートンホール大学の学生、キャンダン・ニクソンさん(20)は「薬物規制は有色人種を抑圧している」として合法化に賛成。共和党支持者、サウスオレンジ在住のジョセフ・ファルギアニさん(39)も賛成票を投じた。「吸いたい人は、吸えばいい。アルコール類より安全だと思う」と語っている。
州議会は今後、市場や規制に関する条例案を策定する予定。娯楽用大麻の販売がいつから実施されるかは不明だ。