NYのストリートベンダーにニューウェーブ コロナ禍を逆手に 

 コロナ禍で失職した市民がストリートベンダーに変身。レオパード柄のマスクなどを販売して、ニューウェーブを起こしている。ウォール・ストリート・ジャーナルが3日、報じた。

 デスミン・マックブライドさんもその1人。ブルックリン区のバークレイズセンターでイベントスタッフをしていたが、3月に解雇された。手袋やハンドサニタイザーを仕入れると、マンハッタン区東14丁目でテーブルに並べて販売を開始。都市封鎖(ロックダウン)で多くの店舗が閉まっており、「飛ぶように売れた」。人種差別撤廃の抗議行動が渦巻き、デブラシオ市長がストリートベンダーの取り締まりをしないと宣言したことも追い風になった。マックブライドさんもベンダー許可を持っていない。今では、テーブルを3台に増やし、野球帽なども扱うようになった。クロラックス製消毒ワイプや「ブラック・ライブズ・マタ―(BLM)」のTシャツなどを販売するベンダーもいる。街には新しいベンダーがあふれている。

 ただ、営業を再開し始めた小売店からは「競争だ」と苦情が続出。市も担当部署が近々、取り締まりを開始するという。これに対し、ストリートベンダー歴8年のベテラン、レッド・コッブさんは、「競争ではない。皆、食べるために必死なんだ」。

マンハッタン区ユニオンスクエアで撮影(Photo / 本紙)

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