ニューヨーク市のシンボルのひとつであるコニーアイランドの木製ボードウォークを、コンクリートとプラスチック混在の材料で修復するという案がこのほど、ブルックリン区の最高裁判所で認められた。これを受け、長年、市民に愛されてきた名物の変身を惜しむ声も多数聞かれる。
同市による修復案は、コニーアイランドの環境への影響を調査する環境監査が必要だとし、コニー・ブライトンボードウォーク同盟によって反対されていた。だが判決を下したマーチン・ソロモン判事は、環境への影響は少ないと判断し、監査は不要と結論付けた。
また、訴訟による工事遅延によって740万ドルの助成金を受け取れなくなるという市当局の訴えを認め、ボードウォークの見た目の美しさよりも、無用な森林伐採を防ぐことの方が大切と強調した。
ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長は、ハリケーン「サンディ」によってクイーンズ区ロッカウェーのボードウォークのほとんどが破壊されたことを受け、今後は安全面を考慮しコンクリート製のボードウォークのみ建設すると主張している。
一方、ニューヨーク市公園アドボケーツ代表のジェフリー・クロフト氏は、「サンディの被害で判明したのは、コンクリート製の道で高潮の被害が増すこと」と述べ、市長の解釈は誤っていると反論した。 修復工事の第一段階では、人工材料によって約5ブロックの道を建設し、最終的にはコニーアイランドの遊園地付近以外の42ブロック全てのボードウォークを修復工事する予定。