ニューヨーク市立大学のセンター・フォー・アーバン・リサーチは、トランプ大統領がニューヨーク市で、前回の大統領選挙よりも得票数を伸ばしたという分析結果を発表した。ウォール・ストリート・ジャーナルが12日、報じた。
これによると、2016年の大統領選挙における同市のトランプ大統領の得票数は16万4131票。今回はこれを7万6612票上回った。マンハッタン区を除く4区で得票数を伸ばしており、特に、サウスブロンクスを含むブロンクス区のラテン系住民の多い地区で顕著だった。トランプ大統領がイスラエル支持を明確に打ち出し、妊娠中絶に反対する姿勢をあらわにしたことが信仰心があつい住民の琴線に触れたようだ。「法と秩序のメッセージが効果的だった」と指摘するフランシスコ・マルテさんもいる。サウスブロンクスを本拠とするボデガおよび小規模事業者協会の会長だ。ブロンクス区のルーベン・デイアズ区長(民主)は、「必ずしもトランプ氏支持だとは思わないが、警鐘であることは確か」と渋い顔。同地区から選出されたアマンダ・セプティモ州下院議員(民主)も「我々は労働者の心を掴みきれなかった」と反省の声を漏らしている。
民主党のバイデン副大統領は市内で約100万票を集めた。選挙管理委員会は今も70万票を超える不在者投票の開票を続けている。