ファッションの祭典、7日開幕 NY市への経済効果は約9億ドル

世界の一流ブランドが集うNYファッション・ウイーク。ことしも見どころが満載だ。写真は2013春夏コレクションの様子(photo: Tome)


 メルセデス・ベンツ主催の「ニューヨーク・ファッション・ウイーク 2013秋冬コレクション」が7日、マンハッタン区のリンカーンセンターで開幕する。14日までの期間中、世界の一流ブランドや新鋭ブランドが同市に集結し、新作コレクションを披露。世界中のファッションやメディア業界関係者のみならず、著名人も多数駆けつける。
 パリ、ミラノ、ロンドンと並び世界の4大ファッションショーとされる同祭典は、毎年春と秋に行われる。期間中の訪問者は23万2000人に上り、同市にもたらされる経済効果は約9億ドルと言われている。

 同市市長のマイケル・ブルームバーグ氏は市をファッションの情報発信基地と位置付け、世界の同産業をけん引するために市をあげて取り組むプロジェクト「Fashion. NYC. 2020」を打ち出している。
 その一環として立ち上げられた支援プロジェクトのひとつが「Design Entrepreneurs NYC」。これは市がニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)と協力して実現。選ばれた35人の有能な若手デザイナーに、独自のMBAプログラムを通してマーケティングや経営マネジメントなど、同業界で独立・成功するために必要な知識を学ぶ機会を提供する。

 また「Project Pop-up」では革新的な小売店のコンセプトを全米より募り、受賞者には短期店舗やPR・マーケティングの支援を行う。
 ニューヨーク市のファッション業界は17万3000人の雇用を抱えるなど、市の経済を支える中心産業のひとつ。900以上の関連企業と世界最大の卸売市場であり、FITやパーソンズ美術大学を始めとする複数の名門大学が所在する。