ブルックリン区フォートグリーンにあるストーンウォール・ハウスは、高齢者用公共住宅。性的少数者(LGBTQ)を歓迎することで知られている。元神父のビル・ミーハンさん(77)は今年初に移り住むと、コミュニティーづくりを開始した。ニューヨークタイムズが7日、報じた。
コロナ禍で、集会は禁止。社会的距離の確保やマスクの着用も求められる。「人に会ったら『ハロー』。これを続けていれば、知り合いになれる」と、ミーハンさん。「もともと、コミュニティー・タイプ。自分の部屋に1人で巣ごもりするなんてまっぴらだ」。イーストニューヨークで育つ。「性的指向など自分としっくりいかなかった」と1980年代、16年間務めた神職を離れた。それからは、銀行員などを歴任。クイーンズ・プライド・パレードなどのボランティア活動にも参加した。
引っ越してからは、住民仲間2人とテナント・アソシエーションを立ち上げて、春から夏にかけて閉鎖していたテラス3ケ所を使用できるようにした。「朝は、そこでコーヒーを飲みながら新聞を読むようにしている」。集会場はまだ使用禁止。だが、いつ再開してもいいように、準備はできている。「皆が一堂に会したらおもしろいだろうね。マスクを取ると、別の顔。仮装パーティーのようだ」。