トランプ政権「DACA」の申し込み受付を再開 親と不法入国した若者に活路

 トランプ政権は7日、幼少期に親と不法入国した若者の強制送還を猶予する制度「DACA」への新規申込み受付を再開した。政権が発足した2017年、受付を中止。撤廃方針を打ち出していたが、ブルックリン区連邦地方裁判所が5日、撤廃を差し止める判断を下し、トランプ政権も白旗を掲げた。ゴッサミストが8日、報じた。

 「ついに、やった」と喜びを隠せないのはクイーンズ区在住のシメナ・サモラさん(18)。8日、さっそく弁護士と会って、書類を整えた。コロナ感染を避けるため、近くの公園を利用。「とても寒かったけど、希望に燃えている」。サモラさんがDACAに申し込むのは3回目。過去2回とも門前払いを食らっており、不法移民支援団体のメイク・ザ・ロード・ニューヨークやニューヨーク州とともにトランプ政権を提訴していた。6月に高校を卒業したサモラさんは来年1月から市内のバルーチカレッジに進学予定。「よい仕事に就けるし、メキシコにいる年老いた祖父にも会える」と目を輝かせた。

 DACAを保有する若者は全米に60万人以上。ニューヨーク市内だけでも3万人に上る。17年9月15日以降に15才になった若者は新規申し込みの資格がある。その数の推定は全米で30万人。市内でも4万5千人とみられており、多くの若者に活路が開かれる。

写真はイメージ

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