誕生日の悪夢 線路渡ろうとした男性死亡

ことしに入り、多発している地下鉄での人身事故。電車が駅構内に入ってくる際には、黄色い線の内側にいるよう心掛けたい(photo: Tome)


 26日未明、ニューヨーク市内を走る地下鉄の79丁目駅構内で、18歳の男性が逆方向行きの乗り場へ行くため友人らと線路を渡った際に、2番線の電車にひかれ死亡する事故が発生した。死亡したのはロングアイランド在住のリアム・アームストロングさん(18歳)で、同日はアームストロングさんの18回目の誕生日だった。

 ニューヨーク市警察庁(NYPD)の調べによると、アームストロングさんはこの日、地元の友人らと共に自身の誕生日を祝うためマンハッタン区に繰り出していた。グループはいずれも未成年だが飲酒しており、線路にもふざけて降りたという。
 駅構内にアップタウン行きの電車が入って来た際、友人らはプラットフォームに逃げ込んだが、アームストロングさんだけが逃げ遅れた。同氏の所持品からは、年齢を偽った偽造の身分証明書とラム酒のボトルが見つかっている。

 これを受けニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長は、「今回の事故についてはMTAはどうすることもできなかった」と述べ、「若気による些細な過ちが致命傷になることもある。このような惨事が二度と起こってはならない」と悲観した。