ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長は23日、同市ブロンクス区にある現在使用されていない兵器工場を、世界最大規模のアイススケート場に建て替える旨を発表した。
同施設は2.75億ドルを投じて9つのスケートリンクが建設され、「キングスブリッジ・ナショナル・アイスセンター」と名付けられる。施設内にはコミュニティセンターも設けられ、地域の子どもたちを対象に無料でスポーツや教育関連のプログラムを提供する。
市長は2009年に3.1億ドルの予算で、同地をショッピングモールとして改築することを提案したが、地域の住民代表らから反対され、同案は却下されていた。
今回の新提案に対し、「モールの方がより多くの雇用を生み出していただろうが、同区の住民へのサービスの提供、とりわけ子どもたちのためにはスケート場の方が適している」とブルームバーグ市長は語った。
市民からは、同地にスケート場を建設しても需要がないのではないか、という不安の声も聞かれるが、同施設の開発担当者は、「年間200万人の来場者を予想している。全米では平均10万人に対し1つの割合でスケート場があるのに対し、ニューヨーク市では120万人に1つしかない」と需要の高さを示唆した。
同施設は18年の完成を目指しており、260の雇用枠を創出する見通し。