史上初の核実験でがん千例増 原爆投下直前、米研究所

 米国が広島、長崎に原爆を投下する前の1945年7月16日、西部ニューメキシコ州の「トリニティ・サイト」で実施した人類史上初の核実験を巡り、当時の同州住民のがんの発生は放射性降下物(フォールアウト)被ばくの影響で最大約千例増えたと見積もられることが、25日までの米国立がん研究所の分析で分かった。核実験の実施から約75年を経て、健康被害に関する本格的な調査結果がまとめられたのは初めて。

 米国立がん研究所は、過去の放射能実測や気象データを基に解析モデルを使って住民の被ばく線量を評価。核実験当時の住民の聞き取り調査も実施した。(共同)

1945年7月、ニューメキシコ州アラモゴード近郊の「トリニティ・サイト」で行われた初の核実験で上がった火の玉(米エネルギー省提供)(共同)

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