ニューヨーク市議会で28日、店舗を持たず、フードトラックや屋台などで食べ物を売るフードベンダーの営業を容易にするための条例案についての投票を実施し、可決した。各メディアが同日までに報じた。
市議会は28日、フルタイムのフードベンダーの営業許可証4000件を、追加発行する条例案につき投票を実施。市の保健精神衛生局によると、フードベンダーの営業許可証は、2022年から毎年400件、10年以上にわたり段階的に導入されてきた。現在、発行されている許可証の数は、2900件で、その一部は、退役軍人と障害者のために確保されている。許可証は2年ごとの更新となり、200ドル(約2万864円)の費用と50ドル(約5216円)のライセンス料がその都度必要となる。近年、ストリートフードの人気が高まっているため、営業許可証の価値が上がり、長年にわたり、営業許可証を所持する者が、2年間2万5000ドル(約260万円)といった法外な金額で、違法に許可証を貸し出す事例が増えている。違法に営業許可証を取得しようとする者の多くは、資源の限られた移民であるといい、騙されることも多いという。
また、違法に営業許可証を取得した者は、市から罰金を科されるリスクも背負う。同条例はベンダーがコストやリスクなしに、営業できる手助けをすることを目的にしている。