ニューヨークタイムズによると、連邦下院は同日、陰謀論者のマージョリー・テイラー・グリーン議員(ジョージア州選出、共和)を教育委員会及び予算委員会から除名する懲戒処分を可決した。これにより、立法権や行政監督権の行使が制限される。
グリーン氏は過去にSNSの中で、ペロシ下院議長を含む民主党幹部の死刑を支持。学校での銃乱射事件や9・11同時多発テロをでっち上げと発言するなど、陰謀論「Qアノン」の信奉者として知られていた。グリーン氏は採決に先立ち、Qアノンとは「2018年にたもとを分かった」と釈明。銃乱射事件や同時多発テロも「正真正銘の事実」とし、「過去の発言は今の私を表さない」と演説した。ただし、この日も「言論の自由」と赤字で大書したマスクを着用し、言行一致を疑わせる行動もみられた。
トランプ前大統領がグリーン氏を称賛。グリーン氏が私的な場で謝罪したこともあって、マッカーシー院内総務などの下院共和党幹部は手をこまねいていた。採決は賛成230票、反対199票で、共和党議員11人が造反して賛成に回った。党内では、マコネル上院院内総務が「共和党のがんだ」と非難。「党の顔にふさわしくない」とする上院議員複数もいて、亀裂が生じている