またもインターンめぐる訴訟 ワーナー・ミュージック訴えられる

 正規雇用者と同等の仕事を無報酬で行うことを強いられたとして、17日、元インターン生の男性が大手レコード会社米ワーナー・ミュージック・グループと傘下のアトランティック・レコードを相手取り集団訴訟を起こした。
 原告のジャスティン・ヘンリーさんは、2007年10月から約8カ月にわたりインターンとして同社で事務作業に従事したが、この間一度も報酬が支払われることはなかった。
 ニューヨーク州法では、無償インターンシッププログラムは“教育目的”の労働のみを対象とすると定められており、原告は自身が従事していた仕事の内容は本来であれば有給の従業員が行うべきものでこの規定に違反するため、報酬を受け取る権利があると主張している。
 またヘンリーさんはインターン期間中、頻繁に週40時間以上も働かされていたが、残業代が支払われることもなかったという。
 ヘンリーさんの代理人、モーリス・ピアンコ弁護士は、原告がヘンリーさん一人であるにも関わらず集団訴訟とした理由について、「同じような状況にあった元インターン生らが訴訟に加わる可能性があるため」としている。
 ニューヨーク州では無給インターンをめぐる同様の訴訟が相次いでおり、先週には米ファッション誌「W」などの発行元であるコンデナスト出版社で働いていた元インターン2人が、最低賃金が支払われなかったとして同社を訴えたほか、映画「ブラック・スワン」撮影現場でのインターンへの報酬を巡る裁判では、フォックス・サーチライト・ピクチャーズに対し、賃金の支払いを命じる判決が下されている。