PAの大規模改修計画が始動 空中権のリースについても再検討

 ニューヨーク・ニュージャージー州港湾公社(PA)は6月27日、マンハッタン区にあるポートオーソリティバスターミナルの大規模改修計画に着手すると発表した。
 これに先立ちポートオーソリティの理事会は、総合基本計画の立案のため国際建築事務所コーン・ペダーソン・フォックス&パーソンズと契約を交わした。今後、同事務所は現在ターミナルが抱えるさまざまな問題を考慮し、改修もしくは改築するかを決定し、計画を作り上げることになる。
 また計画にはターミナルの空中権リースの検討も含まれている。空中権は2000年に一度リース販売が検討されていたが、米中枢同時テロ以降の経済低迷で中断されていた。
 ニューヨーク周辺地域とマンハッタン区間をつなぐバスの交通需要は年々増加しており、一日に8000台のバスが発着し22万5000人が利用する同ターミナルは、現在ピーク時の交通量が機能の限度を超えているとポートオーソリティ側は説明している。そのため、収容スペースが足りず路上に溢れてしまったバスが周辺地域の交通渋滞の原因となっているのが現状。こうした問題を受けて始動する今回の計画は、利用者のみならず周辺住民にとっても朗報と言えそうだ。
 ターミナルと同じ地域には、一日60万人が利用するペンシルベニア駅がある。同駅も増加する鉄道交通需要を受け、市議会と周辺住民グループが改修案について話し合いを進めている。