クイン氏、救急車の遅れに激怒 気絶したインターン救助に30分以上

 次期ニューヨーク市長選の最有力候補とされているクリスティン・クイン氏が、自身の記者会見会場で勤務中に意識を失ったインターン生のために救急車を呼んだが、到着までに30分以上かかったとして、ニューヨーク市警察庁(NYPD)に説明を求めていることが分かった。
 気温が摂氏30度以上となった16日、屋外で行われたクイン氏の記者会見中に、インターンとして働いていた10代の女性が意識を失った。職員らはすぐ911に通報し、その後クイン氏本人がNYPDのレイ・ケリー長官に直接電話をかけ救急車の手配を依頼した。
 だが、自警団の救急車が到着したのはその30分後で、NYPDの救急車が到着するまでには54分が経過していた。女性は命に別条はなく、搬送時も安定した状態だったという。
 クイン氏は救急車の到着の遅れは受け入れがたいものであるとし、NYPDに釈明を求めている。
 NYPDはこれに対し、通報が行われた時点で女性は意識があり会話もできる状態だったことと、現場でクイン氏の警護にあたっていた警官にも救急救命の知識があったことを挙げ、連日、炎天下が続く状況では、熱中症などの命に関わる通報を優先的に扱わざるをえないとする声明を発表した。
 NYPDの911緊急通報システムについては、頻発するコンピューターの誤作動が救急車手配の遅延につながっているとの指摘が出ており、先月も4歳女児が交通事故後の救助の遅れにより死亡する事故が起きている。