ギフテッド教育小学校受験
今年は試験なしで抽選に
ニューヨーク市教育局(DOE)は17日、優れた才能を持つ子供たちへの高度教育「ギフテッド・アンド・タレンテッド(GATE)」プログラムの小学校受験で、今年は試験をなくし、抽選とすることを発表した。
ウォール・ストリート・ジャーナルが同日、報じた。抽選参加を希望する保護者は3月8日以降、プレKの教師に意向を伝える。保護者はDOEの申請書で子どもを推薦。教師は、その子どもの抽選参加資格の有無を判断する質問書に回答。質問書の回答結果またはリモート面接により、GATEを受ける才能があると判断されれば、抽選に参加できる。
すでにGATEで学んでいる児童の兄弟姉妹は、これまで通り、入学に際し優先される。未登録の子どもは短いリモート面接に基づき評価される。抽選参加が認められた子どもの保護者には5月半ばに通知され、当選者には夏に合格通知が届く。
このシステムについては、教育支援団体や保護者らから教師の主観や保護者の教育に対する姿勢が影響し、有色人種や低所得者層の子どもに不利となることが懸念されている。教育支援団体PLACEは市に試験の実施を求めている。2019〜20学年度の市のデータによると、市の幼稚園児全体の57%を黒人とヒスパニック系が占めていたが、GATEでは14%に過ぎなかった。兄弟姉妹優先制度は更に人種格差を増大させる可能性がある。