ウォルトディズニー傘下のスポーツ専門チャンネル「ESPN」の視聴率が、ことし4~6月の四半期で32%減と大幅に下がったことが分かった。
米バスケットボール協会(NBA)のプレーオフが盛り上がりに欠けたことなどが視聴率低下の原因として挙げられるが、1日の平均視聴率が20%減という極端な業績悪化には、ほかにも理由があるようだ。
その一つとして、スポーツファンがインターネットに流れていることが挙げられる。今やスポーツファンは携帯電話からインターネットにアクセスすれば、試合の展開や結果などの情報をリアルタイムで詳細に知ることが可能だ。特に簡易ブログサイトの「ツイッター」では、スポーツ選手の談話などをタイムリーに読むこともできる。このため、ESPNの看板番組「スポーツセンター」などの情報は、ファンにとってはすでに古いものであることが多い。
さらに、大手テレビ局のフォックス放送が8月から新たなスポーツチャンネル「FOX Sport1」を開始するなど、競争も激化しつつある。
ただし経済専門家らは、ESPNの業績がこのまま悪化の一途をたどるとは見ていない。同社は最近、大幅な人員削減を行った上、大学フットボールのプレーオフとUSオープンテニスの中継権を購入したばかり。金融専門家からはESPNの株を推薦する声も聞かれている。