ビデオゲームが脳を鍛える 認知適応性を促進

 ある種のビデオゲームは頭の回転を速くし、戦略的思考を向上させるなど、脳が鍛えられるというゲーム好きには嬉しいニュースが、英国で報告されている。8月21日付のオンライン科学誌プロス・ワンが発表した。
 同サイトによると、ロンドンのクイーンメリー大学とユニバーシティー・カレッジ・ロンドンの科学者が共同で、72人の女性ボランティアを集め、限られた時間内にいくつかの考えの中から適切なものを選び、それを行動に移して問題を解決する能力「認知適応性」について実験した。 
 軍隊を編成し、速いスピードでリアルタイムに敵と戦うゲーム「スター・クラフト」の異なったバージョンをプレイする2つのグループと、記憶力や戦術をあまり必要としない、人生シュミレーションゲーム「ザ・シムズ」をプレイするグループに被験者を分け、6〜8週間に40時間ゲームをさせた。
 その結果、「スター・クラフト」を試したグループは「ザ・シムズ」のグループよりも、動作認知の適応性においてより素早く正確であったことが分かった。
 以前の実験で、アクション系のビデオゲームは意思決定の速度を速めることが明らかになったが、今回の実験でリアルタイムで行う対戦ゲームは、行動中に考える能力と過去の過ちから学ぶ能力の発達を促進することが判明した。