ニューヨーク州は23日、運転中のテキストメッセージ送受信防止対策の一環として、高速道路上の駐車スペースやサービスエリア91カ所に「テキスト・ゾーン(texting zone)」を設置したことを明らかにした。併せて、テキスト・ゾーンまでの距離などを記した誘導看板も約300カ所に取り付けられた。
ニューヨーク州では、運転中に携帯電話でテキストメッセージを入力したり、受信したメッセージを読んだりする違反行為が急増しており、ことしに入ってからすでに2万件以上の違反切符が発行されている。同数値は前年と比較して約4倍となる。
同州のアンドリュー・クオモ知事は発表に際し、「運転中のテキスト入力を駐車スペースやサービスエリアに着くまで控えるだけで、他人や自分の命を守れることを知ってほしい」と述べた。また違反者に若者が多いことについても触れ、「私も3人の娘を持つ親としてよく認識していることだが、電子機器に囲まれて育った世代は、携帯電話などを常に操作している」と指摘し、注意を促した。
同州ではこれまでにも、運転中の携帯電話の使用に関する罰金を150ドルに引き上げ、免許証の失点を5点とするなどの罰則強化策を進めているが、不注意運転による事故が全体の約2割を占めるなど、まだまだ問題の根本的な解決には至っていない。