MTAが警備員を倍増へ
利用者や従業員の「不快や不安」に対応
ニューヨーク州都市交通局(MTA)は、220万ドルの予算で警備員を増員する。23日付、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
MTAはコロナ下の昨年春、警備員の雇用を開始した。その後、市内の地下鉄内では犯罪が増加。警備員は現在100人体制だ。一方、ニューヨーク市警察(NYPD)の応援をも求めており、デブラシオ市長は2500人の増派を決めている。市の広報官は「NYPDからの派遣人数は過去25年で最多。MTAも役目を果たすべきだ」と話している。
地下鉄利用者は平常時の4割以下。MTA幹部にも利用者を確保するためには、「安全対策が欠かせない。現状では足りない」という認識があり、今月末までに警備員を200人に倍増することにした。サラ・ファーガソン暫定局長は「財政危機の中、浪費は避けたい。しかし、利用者や従業員が不快や不安な思いを訴えているのを見過ごすわけにはいかない」と説明している。
警備員は丸腰。ホームレスや精神異常者、麻薬の使用など問題になりそうな場合に通報する。最近増加している「無賃乗車」にも対応し、MTAとNYPDの連絡役を果たす。ファーガソン氏は 「今が犯罪のピーク時だと考えたい。状況が好転すれば、漸減させるつもりだ」として、警備員を一時的な措置として終わらせたい考えだ。
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