NY州教育局長の辞任要求 教師や保護者、新コモンコアに不満

 ニューヨーク州で導入された新教育基準「コモンコア・ステイト・スタンダード(通称コモンコア)」に不満を持つ教師や保護者の間で、同州教育局であるジョン・キング局長の辞任を求める動きが広がっている。
 コモンコアは、英語と数学において、批判的思考および深い知識の習得を重視するもので、現在は全米45州で採用されている。ニューヨーク州は全米でも初期の段階でこれを導入しているが、プロセスに十分な時間をかけず、不透明なまま導入が決定されたとして、教師や保護者の間で反対の声が上がっていた。
 サフォーク郡にある高校で12日、同新基準に関する公開討論会が開かれ、1500人以上の教師や保護者が集まったが、キング氏に対し、不満や憤りをぶつける場面も見られた。
 教師らが、同氏や州教育委員会のメリル・ティッシュ委員長を非難する姿や、キング氏の辞任を求め、新基準が子どもたちに与えるストレスは児童虐待にあたると主張する姿が、動画共有サービス「ユー・チューブ」に投稿され、これまでに4万3500回視聴されている。
 ナッソー郡のミネオラで翌日に開かれた公開討論会場でも、キング氏の辞任を求める抗議者らが多数集まる騒ぎとなった。