マイケル・ブルームバーグ市長の主導による積極的な禁煙キャンペーンの一環として、ニューヨーク市の保健局が運営するウェブサイト「NYCクイズ」が、「喫煙習慣のある若い男性は、たばこを吸わない人に比べて将来的に性機能障害(ED)に陥りやすく、女性の場合は不妊になりやすい」とのメッセージを掲載し、たばこを吸う若者に警戒を呼び掛けている。
同サイトによれば、喫煙は心臓が血液を送り出す機能を低下させるだけでなく、血管を収縮させ動脈硬化を引き起こすため、EDにつながりやすいことが、これまでの研究で明らかになっている。
現在、米国にはEDに悩む男性が3000万人以上いるとされるが、2025年までに喫煙者を中心にこの数が倍増することが予想されている。
また研究によれば、女性の喫煙は卵子の老化を早め、生殖機能を低下させるほか、閉経を早めることが分かっており、同サイトでは「特に思春期から若年期にかけて喫煙することで、不妊症のリスクが高まる」と警告している。
これに対し喫煙者の権利保護団体は、「第2次世界大戦で戦った世代にはヘビースモーカーが非常に多かったが、戦争から帰還した後にベビーブームを起こした。彼らに性機能障害があったとは思えない」と反論している。