米量販店大手のターゲットは19日、11月27日の年末商戦開始から今月19日までの間に、顧客が店頭で決済に利用したクレジットカードおよびデビットカード約4000万枚分の情報が、ハッカー攻撃により外部に流出していたことを明らかにした。
情報筋によれば、全米各地の店舗で支払いに使われるカード読取機に何者かが細工し、これを介してデータが流出した可能性が高いという。同社はニューヨークをはじめ、全国に1797店舗を構えている。
流出した情報には、カード番号、名義人名、有効期限、セキュリティーコードなどが含まれる。
同社広報は、不法アクセスが明らかとなった時点で関係当局と金融機関に直ちに事態を報告し、さらに外部の専門家に調査を依頼したとしている。ただし、捜査の妨げになる恐れがあるとして、詳細は明らかにしていない。また、米シークレットサービスが同件の捜査に乗り出したことも分かっている。
この影響を受け、19日の同社の株式は3.2%減で終了した。
米国では2007年にも、ディスカウント服飾小売のTJ MAXXから約4570万枚のクレジットカード情報が流出する事件が起きている。だが、今回は年末商戦の最中に発生していることや、短期間で膨大な量のデータが盗まれていることから、より甚大な被害が出るものと予想されている。