ニューヨーク市衛生局はこのほど、2010年から行っている飲食店の衛生度格付け評価制度の導入以来、規定違反による低評価が原因で閉店する店舗が大幅に減少し、A評価を受けた店が増加したと発表した。
同局によると、2013年度に閉店命令を受けた飲食店は1133軒。12年は1154軒、11年は1704軒だった。
また、2013会計年度に衛生検査を受けた飲食店2万5000軒のうち、A評価の店は全体の86%で、10年の制度導入当初の81%から5%増加した。これに伴い、BとCの評価を受けた飲食店もそれぞれ全体の4%、1%へと減少した。
飲食店の衛生度をA、B、Cで格付けする同制度について、衛生局副局長のダニエル・カス氏は「制度の理解が進み、各飲食店がより積極的に衛生環境の改善に努めるようになった」と評価した。また「評価結果を店頭に掲示することが義務付けられているため、店の衛生度が顧客に一目瞭然となったことも、店側の意識に影響しているのではないか」と分析している。
同制度では、規定違反の内容により200ドル〜2000ドルの罰金が科せられるが、小規模な飲食店にとっては大きな損害となるため、何らかの保護が必要だとする声も上がっている。