「未婚の妊娠」理由に教員解雇 NJの小学校、州最高裁が審理へ

 

 

「未婚の妊娠」理由に教員解雇

NJの小学校、州最高裁が審理へ

 

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 ニュージャージー州ケニルワースのカトリック系小学校セント・テレサが「未婚でありながら妊娠した」として7年前、美術教員のビクトリア・クリステロさんを解雇した。クリステロさんは学校側を提訴。州控訴裁判所は主張を受け入れたものの、州最高裁判所はこのほど、学校側の上告を受け入れて審理すると発表した。ニューヨークタイムズが28日、報じた。

 クリステロさんの弁護士、トーマス・マッキニーさんは「女性だけが罰せられるのは性別による差別だ」と主張し、控訴裁判では勝訴した。これに対し、小学校を管轄する大司教区は「夫婦以外の性行為はカトリックの教えに背く。妊娠は唯一の証拠だ」と主張。さらに「解雇は宗教の自由に基づく。雇用関係に法律を持ち出すのは政教分離の原則に反する」として、徹底抗戦の構えを崩していない。

 連邦最高裁判所は昨年7月、宗教系の学校では職場での差別を禁止する連邦法が適用されないとの判断を下した。州最高裁判所が今後の審理で、この「聖職的例外」の判例を踏襲するかが注目される。踏襲されれば、判断が覆る可能性がある。

 カトリック系学校の教師3千人が参加する教員組合のリタ・シュワルツ委員長は「中絶しなかったと喜ぶべきだ」と指摘。「雇用の問題ではなく、愛の問題だ。学校には愛が足りない」と話している。


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