平城宮に孝謙帝らの住居か

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共同通信
平城宮跡東院地区の掘っ立て柱の大型建物跡が見つかった調査区画=6月1日、奈良市(奈良文化財研究所提供)

 奈良時代に天皇らの離宮があったとされる平城宮跡東院地区(奈良市)で掘っ立て柱の大型建物跡が見つかり、発掘調査した奈良文化財研究所(奈文研)が30日、発表した。瓦片や土器などから奈文研は奈良時代の749~70年の建物と判断。孝謙天皇、淳仁天皇、称徳天皇(孝謙天皇が再即位)の在位時期に当たる。東西9柱間(約27m)、南北4柱間(約12m)と大型で、東院地区の中軸線上にあることから天皇が住んだ宮殿の中心的な建物とみられる。

 平城宮内の建物では、天皇が居住していたとされる内裏や西宮の正殿(中心建物)に匹敵する大きさ。東院北側で中心的な建物が見つかるのは初めて。