ニューヨーク州選出のマイケル・グリム下院議員(共和党)が28日、ローカルテレビ局NY1の取材に応じた際、記者の質問に激怒。収録後に記者に詰め寄り、「バルコニーから突き落としてやる」などと脅していたことが分かった。
グリム議員は2010年の選挙活動で、支援者が不正献金を行ったことが明らかになり、現在も調査が続いている。
同議員は、同日に行われたオバマ大統領の一般教書演説について取材に応じた後、記者の不正献金疑惑に関する質問に、「関係のない話題については話さない」と告げて、いったんその場を立ち去った。
その後、記者が「グリム議員は、献金に関する疑惑については話したくないようです」と伝え、中継を終えようとしたところへ詰め寄り、「今後同じようなことをしたら、バルコニーから突き落としてやる」「ふたつにへし折ってやる」などと脅迫した。
やりとりの間もカメラが一部始終を撮影していたことで、同氏の一連の言動が発覚。この映像はネット上で波紋を呼び、グリム議員は29日、謝罪に追い込まれた。
同議員は声明で、「NY1の依頼に応じて取材を受けた。一般教書演説についての感想のみを述べることになっていたにも関わらず、記者は本題とは異なる質問をしようとしたので、非常に気分を害された」と釈明した。
資金調達を巡る疑惑では、支援者の一人が寄付金額の上限に当たる4800ドルを同議員に寄付した後、友人らに対しこの寄付の立て替えを依頼したことが判明。支援者は有罪が確定している。