地下鉄での強盗事件減少 おとり捜査が奏功

 ニューヨーク市警察庁(NYPD)鉄道警察局は27日、おとり捜査が功を奏し、昨年の地下鉄駅構内および車内での強盗事件が22%減少していたことを明らかにした。
 地下鉄駅構内・車内で盗難される品物のトップは電子機器で、強盗やスリによる盗品の54%を占める。近年、地下鉄駅構内や車内において高価なスマートフォンの盗難が増加したため、NYPDは配置する警官を増やすなど、取り締まりを強化。昨年は私服警官による248件のおとり捜査を実施し、96人を逮捕した。逮捕者の70%は犯罪歴があり、このうち約40%は駅構内や車内などの鉄道関連での犯罪により逮捕されていた。
 昨年の鉄道関連での逮捕者総数は前年比6.7%増の5万1368件だった。強盗は減っているものの、重窃盗罪は3%増とほぼ横ばい。主な重罪事件は4.6%減の2606件に。12年には1日平均7.5件だったが、昨年は7.1件に減少した。犯罪件数の減少と反比例し、昨年の地下鉄利用者は記録的に増加した。
 おとり捜査は犯罪抑止に効果が見られるため、NYPDは今後も地下鉄駅構内および車内での捜査を続行するという。犯罪の減少により、構内や車内で電子機器を使う利用者も増えているとのこと。