「W.アレン監督から性的虐待」 養女が公開書簡

 映画監督のウディ・アレンさんの養女、ディラン・ファローさんが、「7歳だった22年前に、養父から性的虐待を受けた」とする公開書簡を米紙ニューヨーク・タイムズに発表したことについて、アレンさんは弁護人を通じて「書簡の内容は真実ではない」などと反論した。
 ディランさんは、当時アレンさんの交際相手だった女優のミア・ファローさんとの養女。ディランさんは書簡の中で、「養父に性的虐待を受け、誰にも言わないよう口止めされた」ことなどを赤裸々につづっている。
 アレンさんはこれに対し「虐待は事実ではなく、破局を苦にした元恋人(ミアさん)がでっちあげたもの」と主張しており、弁護人を通じて「調査によって虚偽であることが確認されているにもかかわらず、20年後の今になって本件が再浮上したことは非常に遺憾だ」としている。
 虐待の疑いは当初、アレンさんとミアさんが破局した直後に表面化。アレンさんはコネチカット州検察の捜査を受けたが、1993年に不起訴となった。担当した検察官は当時、「虐待が事実だった可能性はあるが、裁判が被害者の負担になることを考慮し、不起訴とした」と発言し、最新のインタビューでも「見解は変わらない」としている。
 ディランさんは書簡の中で、「彼が何の罰も受けなかったことに悩まされてきた」などともつづっている。