マンハッタン区ハーレム地区にあるユニオン神学校はこのほど、所有する商業用キッチンスペース「フード・ラボ」で今夏から調理師養成プログラムを開始する計画を発表した。
このプログラムは地域住民を対象に、8カ月で調理師免許が取得できるというもの。1回のコースに20人が参加でき、免許取得に必要な調理技術や食品科学などを学ぶとともに、就職活動の援助も受けられる。授業内容は、同校の委託を受けたニューヨーク市立大学生涯教育部が作成する予定。
同校はこのプログラムを無償で提供するため、地域開発公共団体のハーレム・コミュニティ・ディベロップメント・コープ(HCDC)に3年間で100万ドルの助成金を申請している。
近年、ハーレム地区ではレストランが急増しており、現在は約700店舗ある。これは地域住民にとっては大きな雇用の機会であるにも関わらず、調理師養成機関が地元にはないため、同校は「フード・ラボ活用の機会として、このプログラムを考えた」と説明している。
フード・ラボは同校が長年、閉鎖状態だった厨房施設を昨年9月に改装し、地域住民のために開放しているもので、新規ビジネスや地域活動のために使用されている。