高飛び込みの選手「父のため」
同性愛者の養父、愛と支え
東京オリンピックの高飛び込みに米国代表として出場のジョーダン・ウィンドルさん(22)と父親の関係を、5日付のトゥデイが紹介している。
独身で同性愛者のジェリー・ウィンドルさんはある日、雑誌で、カンボジアの少年を養子に迎えた男性の記事を見つけた。男性と少年との親密な関係を読んで感銘を受けたジェリーさんは、記事に母親についての記述がなかったことから、記載されていた養子あっせん業者に連絡し、独身でも養父になれるかと尋ねた。答えは「イエス」だった。
数カ月後、カンボジアを訪れたジェリーさんは、栄養失調で感染症を患い、瀕死状態の16ポンド(約7キログラム)のジョーダンさんを一目見て愛情が湧いたという。2歳のジョーダンさんに、「二度と苦しまなくても済むよう、できる限りのことをする。あらゆる機会を与えるために、親としてできる限りの犠牲を払う」と誓った。
7歳で、ある男性に見いだされ飛び込みのレッスンを始めたジョーダンさんは、2年後には全米ジュニア選手権で優勝した。飛び込みをする理由は、「ただ、父のため」と答える。「父が払ったすべての犠牲と愛と支えがなければ、今日の私はいなかっただろう」と感謝の気持ちを忘れない。パンデミックの影響で、東京へ応援に行けないジェリーさんは、カリフォルニア州から声援を送る。
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