ニューヨーク市警察庁(NYPD)のウィリアム・ブラットン本部長は4日、マンハッタン区にあるウォルドルフ・アストリアで開かれた非営利団体ニューヨーク市警察財団との朝食会において、早朝の地下鉄に乗車し、利用客の置かれた環境と直面している問題を自身の目で確かめる予定であることを明らかにした。乗車スケジュールは明らかにされていない。
軽犯罪を取り締まることにより、凶悪犯罪が減少するという「割れ窓理論」で有名な犯罪学者ジョージ・ケリング氏と共に遂行する予定で、地下鉄がホームレスの就寝場所となっていないかなどを調べる。乗車の際には、警備員のバッジを装着する見通し。
ブラットン氏は1990年、現在はNYPDの一部となっている交通警察局の局長を務めた経験があり、就任当時、落書きや無銭乗車、犯罪の多発などで手がつけられなかった地下鉄網を大幅に改善し、高い評価を得た。
同氏は同日、今後3カ月間にわたり本部の領域認識システムと関連し、監視カメラからのデータ、犯罪記録など大量の情報収集が行えるマイクロソフトのタブレットを、一部の警官に試験的に携帯させる計画についても発表した。