1ベッドルームを借りる財力なし
全米の労働者の半分
低所得者が住めるアフォーダブル住宅の提供を提唱する非営利団体、全米低所得者住宅連合(NLIHC)は、全米の労働者の半分が1ベッドルームを賃借するだけの財力がないとする報告書を発表した。ニューヨークポストが12日、伝えた。
報告書によると、1ベッドルームを借りるためには時給20.40ドルでフルタイム働くことが必要となる。全米の時給中央値は21ドル。労働者の半分は1ベッドルームのアパートに手が届かないことになる。さらに、連邦最低賃金は時給7.25ドル。高家賃の大都会のデータが大きく影を落としているものの、この最低賃金でフルタイムで働いたとして、2ベッドルームを借りることができる場所は全米どこを探しても存在しない。
「低賃金と家賃のギャップは有色人種の間で顕著だ」と報告書は続ける。コロナ禍で所得が減少した中で家賃が上がり、「ギャップは広まった」とも。借り手の多くが家賃滞納を余儀なくされている。「特に低所得者はすでに家計がひっ迫しており、悲惨な状況にある」と同団体のアナリスト、ダニエル・スリート氏は指摘する。
住宅を借りることができるかは長期的な問題。報告書では問題解決のため「全米で低家賃住宅を増設すること。そして、必要な市民全員に家賃支援の給付を行うこと」の2つを提言している。
→ 最新のニュース一覧はこちら←