ヒップホップ発祥の地であるニューヨーク市ブロンクス区に、「ユニバーサル・ヒップホップ博物館」を建設する計画が発表された。計画には、アフリカ・バンバータさんやメリー・メルさん、グランドマスター・カズさん、グランド・ウィザード・セオドアさんらヒップホップ音楽のパイオニアが発起人に名を連ねており、音楽のひとつのジャンルとしてだけではなく、文化として紹介するのが大きな狙いだという。
館長を務める予定のバンバータさんは12日、ニューヨーク市役所で記者会見を行い、「ヒップホップは多くの人に誤解されている。ラップだけではなく、文化とムーブメントの上に培われたものだ」と語った。
この博物館は、かつて武器庫として使われていたキングスブリッジ・アーモリーの再開発プロジェクトの一環として計画されており、館内ではヒップホップの文化的起源や歴史の紹介に加え、ブレイクダンスやディスクジョッキーなどの要素が社会に与えた影響などについても、インタラクティブな技術を駆使した展示が行われる予定となっている。
ブロンクス区によれば、キングスブリッジ・アーモリー再開発プロジェクトには、博物館設立を含む複数の提案が検討されており、地域への貢献の可能性などを諮問委員会で審議した後、いずれかに承認が下されるという。