大麻を「ビールのように身近に」 NJ州で合法化法案提出

 ニュージャージー州ユニオン郡選出の民主党州上院議員ニコラス・スクタリ氏は24日、成人にとって大麻が「ビールを飲むように、身近なものになること」を目的とした、大麻合法化法案を提出した。
 同法案は大麻の所持、使用、販売に加え、栽培も合法化しようというもので、栽培免許の発行にも厳しい制限を設けない意向。同氏は、同法案が施行された場合、アルコール飲料販売取締りを行う機関を、アルコール飲料・大麻取締局として再編成するべきだとしている。
 同州のクリス・クリスティ知事は日頃から大麻合法化に反対の姿勢を示しており、同案が議会で可決されても署名はしないと公言しているが、スクタリ氏は「クリスティ氏が永遠に知事でいるわけではない」とし、「知事も大麻売買による将来的な税収や、これまでに大麻の取り締まりに費やされていた費用の削減を考慮すれば、考えも変わるだろう」と楽観的な考えを示している。
 また同氏は、ことし1月から嗜好用大麻を合法化したコロラド州では、最初の1カ月で200万ドルの消費税収益をあげた点について触れ、ニュージャージー州で合法化となれば、最低1億ドルの税収が得られると指摘。これらの税収は、知事が2010年に就任して以来削減された交通信託基金、違法薬物の取り締まりおよび防止への取り組み、女性の健康制度へ充てる意向を表明した。