ジェファーソン像、議場から撤去へ
NY市議会、年内移転案を可決
ニューヨーク市のパブリックアートのコレクションを監督するパブリック・デザイン委員会は18日、市議会の議場から第3代米大統領トーマス・ジェファーソンの像を撤去することを決めた。CNNが19日、報じた。
ジェファーソン像は1833年、ピエール=ジャン・デビッド・ダンジェスにより製作され、1915年以来議場に設置されている。トーマス・ジェファーソンは、600人以上の奴隷を所有していたとされる。議会の黒人やラテン系、アジア系議員幹部会メンバーからの要請を踏まえ、委員会は18日、年内に適切な公共の場所に移転することを巡る投票を実施。8対0で可決した。
イネス・バロン議員は「米国建国の父で奴隷所有者であったジェファーソンの像は、ニューヨーカーが集まって政治を行う場に不適切だ」と強調。「同像をニューヨーク歴史博物館が運営する博物館に移すという提案は、市議会議員による20年間の努力の産物である」と委員会に伝えた。
黒人、ラテン系、アジア系議員幹部会の共同議長である黒人のエイドリエン・アダムス議員は「奴隷所有者は、私のような見かけの人々は本質的に劣っていて、知性がなく、自由や権利に値しないと基本的に信じていた。奴隷所有者に敬意を表する像の前に座るのは、非常に不快だ」と吐き捨てた。
→ 最新のニュース一覧はこちら←