MTA、バスに警察を試験配置
犯罪懸念の利用者回帰、運賃徴収逃れ防止も
ニューヨーク州都市交通局(MTA)は、独自の警察チームをバスに試験的に配置し始めるとともに、ニューヨーク市警(NYPD)にも配備する警察官の増員を要請していることが明らかになった。バスや地下鉄の車内、駅などでの犯罪を警戒する人たちの交通機関利用を呼び戻すのを主な目的としている。 amニューヨークが17日、伝えた。
NYPDは現在、地下鉄の駅や列車に警官を配置。MTAは市内を行き交う数千台のバスに警察チームの配備をテストしている。MTAが9~10月、12万人以上を対象に実施した調査によれば、公共交通機関への理由を控える最大の懸念材料として、犯罪やハラスメントが挙げられた。
NYPDの最新統計では、ことし1月から10月までの犯罪件数は、昨年の同時期と比べて11.9%減少。暴行は29.1%増加しているものの、他の重犯罪は軒並み減っている。今回の試みは、利用者の回帰を目指すことに加え、運賃の徴収逃れを防ぐ目的もあるという。MTAは来年から10のバス路線で「OMNY(非接触支払いシステム)」を導入し、後方ドアからの乗車を開始する。
MTAのジャンノ・リーバーCEOは「われわれは、すべてのドアから乗車するシステムに対処しなければならない。バスの運賃徴収方法は新たな時代を迎えようとしており、公平性を保つためにも、ヨーロッパのモデルを参考にしながら、強制力を持たせる必要がある」と話している。
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