世界最古のNY地下鉄車両引退
「R32」、1月9日にラストラン
ニューヨーク州都市交通局(MTA)はこのほど、58年間運行を続けた世界最古の地下鉄車両の1つ「R32」が、来年1月9日に引退すると発表した。10年前にも引退が発表されていたが、今回は実際に最後となる。ゴッサミストが17日、報じた。
「ザ・ブライトライナーズ」の愛称で知られるR32は1960年代、当時の古い鉄道車両よりも4千ポンド(約1814キログラム)軽い最先端の車両としてデビューした。現在も利用されている車両のうち、世界で最も古い地下鉄車両のひとつ。乗客が外を見ることができるフロントウィンドウを備えた形式としては、最後の地下鉄車両という。
ニューヨーク市交通局(NYCT)は、車両が引退するという歴史的事象とユニークな車両のデザインを記念し、今月26日と来年1月2日、9日、市地下鉄D、F、QラインでR32の1車両を運行する。
ニューヨーク交通博物館によると、R32はバッド社が大量生産方式でペンシルバニア州フィラデルフィアにて製造。市地下鉄の歴史の中で2番目に長い耐用年数を誇る。NYCTが初めて大量に購入したステンレス製車両とされ、一時期は600台を保有していた。2001年から2010年に行われた人工魚礁プログラムの一環で、現在大西洋に沈んでいる車両もあるという。
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