ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長は10日、就任100日目を迎え、市内のクーパー・ユニオン大学でスピーチを行い、自身のこれまでの功績を強調。今後も、同市のために尽力する意向を表明した。
同市長はこの中で、就任から現在に至るまでの自身の功績について、有給病気休暇の適用拡大や不動産開発業者との契約実現、幼児教育制度のための資金確保、市警察局(NYPD)による職務質問法「ストップ・アンド・フリスク」の改正などを挙げた。
加えて、自身の新政権は「草の根的な、市民の力を基盤とした市政府」であるとし、「現状から利益を得ているために、変化を望まない人々がいる。我々はそうした人々と闘っている」と語り、市政改革への意欲を改めて強調した。
またデ・ブラシオ市長は、1860年に同じくクーパー・ユニオン大学で演説を行ったアブラハム・リンカーンの言葉を引用し、「(リンカーンは)この場で、『力は権利への信頼によって作られる』と語った」と述べた。
同市長の主要政策のひとつである幼児教育の制度改革については、ニューヨーク州が同市の幼児教育予算に30億ドルを割り当てたことを「州による幼児教育予算としては過去最高額」であると評価した。だが、富裕層への増税による税収を幼児教育予算に充てる計画について、アンドリュー・クオモ州知事との摩擦が生じている問題については触れなかった。