中国旧正月とイスラムの祭日 休校日実現には「時間がかかる」
ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長は、中国の旧正月やイスラム教の祭日を正式な休校日として、市教育局(DOE)の公立校年間予定表に載せることを約束していたが、来年度の予定表にはこれらが記載されていないことが分かった。
このほど発表された2014年9月4日から15年6月26日までの予定表には、連邦の祝日やユダヤ教の正月、冬休み、春休みを含む休暇が例年通り記載されているが、中国の旧正月、イスラム教徒の断食明けの祭りイード・アル・フィトルや犠牲祭であるイード・アル・アドハーはない。
同市の公立校には約14%のアジア系生徒が在籍しており、中国系が約80%を占めるマンハッタン区チャイナタウンにある小学校P.S.130では、ほとんどの生徒が旧正月に欠席する。
同地域を代表する州議会議員ダニエル・スクアドロン氏は、旧正月を正式に休校とするよう数年にわたり働きかけてきた。
またデ・ブラシオ市長は、市長選キャンペーンの期間中、これらの祭日を正式な休校日とすることを公言していたが、ことし1月、地元のラジオで「複雑で時間がかかる」と語っていた。
ニューヨーク州では、年間最低180日の出席日を設けることを義務付けており、DOEは例年、出席日が182〜183日間になるように予定表を作成している。出席日数がこれを下回らないようにするため、新しい休暇を加えるには、他の休暇の削除が必要となる。