クイーンズ区で20日、ニューヨーク市警察庁(NYPD)の元警官が、子ども2人の目の前で妻を射殺するという事件が発生した。
同区オゾンパーク104丁目に住むケビン・キャンティー被告(43歳)は、8歳の長男と4歳の長女の目の前で、妻のジェシカさん(40歳)の腹部に1発、右腕に2発、胸部に3発、右わきの下に4発の合計10発を発砲し、射殺した疑い。犯行直後、2人の子どもが家から飛び出し、「ママがパパに撃たれた」と叫びながら近所のデリに駆け込む姿が目撃されており、ジェシカさんの叫び声を聞いたという住民もいる。
ジェシカさんはジャマイカ病院に搬送される途中、救急車内で死亡が確認された。
被告は、ピトキン通りの97丁目近くで、車を盗もうとして持ち主と言い争っているところを通報され、駆け付けた警官により逮捕された。逮捕当時、被告は錯乱状態で、ウエストバンドに6発の実弾入りの拳銃を所持していたという。
殺人罪で起訴された被告は「妻が浮気をしたので発砲した」と供述している。
1994年にNYPDの交通警官となった被告は、身体障害を理由に昨年5月に退職している。障害の内容は公表されていない。