性犯罪被害の取扱で大学を提訴 コロンビア大生ら、ずさんな対応受け

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 コロンビア大学の学生グループがこのほど、強姦や性的嫌がらせなどに対する大学側の対応を不服として、米連邦政府に大学を提訴したことが分かった。
 訴状は全部で3件で、それぞれ性犯罪の被害届に対する大学側の取り扱いの不手際や、強姦などの被害者への対応の不備などが述べられており、同大学の学生23人が署名した。
 一部の学生らによると、コロンビア大学は在学生から性的暴行を受けた学生らに対し、校内での処罰過程外では事件について口外しないよう命じていたという。また、学内で提供している心理カウンセリングでも、強姦被害について被害届を出さないよう、カウンセラーが被害者に圧力をかけることもあったという。
 原告の一人で同大学2年生のゾエ・ライドルフィ・スターさんは、「加害者は公判の日付変更を何度も申請し、受理されていた。そのため、被害者が予定を変更して夏の間も大学に残る羽目になり、住宅費などが余分にかかってしまうというケースも複数あった」と説明する。
 コロンビア大学側はことし始め、性犯罪の取り扱い体制を見直すことを明言しており、24日には「現在も制度改革への取り組みを続けている」としていた。ただし、今回の訴訟についてはまだ訴状を受け取っていないとし、コメントは出していない。