濃厚接触者の追跡作業中止
陽性反応者急増で対応不能
ニューヨーク州のバセット保健局長は11日の記者会見で、濃厚接触者の追跡作業を中止すると発表した。同日、amニューヨークが伝えた。
これにより、トレーサーが濃厚接触者にコンタクトすることはなくなる。今後、陽性反応者には12日に立ち上げるウェブサイトを通し、米疾病対策センター(CDC)のガイドラインに沿った対応を求めることになる。これは感染力の強いオミクロン株により陽性反応者が急増し、対応しきれなくなったため。「今後は自己管理を中心にしてもらう」とバセット氏は指摘。記者会見に同席したホークル知事も「市中感染が起きており、追跡作業は不可能。検査やワクチンの供給に注力した方が意味がある」と話している。
州内の陽性反応者は峠を超えた感はあるものの、10日には4万8686人に達した。州がボランティアを募って濃厚接触者をトレースするプログラムは、感染経路を断つことを目的に2020年4月に始まったが、オミクロン株の潜伏期間は非常に短く、追跡作業が追いつかないというのが現実。市や町の保健当局者は検査やワクチンの供給に人材を振り向けたいと要望していた。これで、州から追跡作業を強制されることはなくなる。
陽性反応者向けのウェブサイトは12日からny.gov/isolation または ny.gov/quarantine.でアクセスできる。
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