脱線事故原因の欠陥レール 同時出荷された製品も調査 MTA

 5月2日にクイーンズ区で起きた地下鉄脱線事故を受け、ニューヨーク州都市交通局(MTA)は、事故の原因となった欠陥レールと共に出荷された他のレールについて追跡調査を進めている。
 事故現場となった同区ウッドサイドの地下鉄F線の65丁目駅近くに敷かれていた欠陥レールは、MTAが数十年にわたり仕入れている鉄鋼会社アーセロー・ミッタル社製が昨年12月に出荷し、ことし2月に敷設されたばかり。同社は出荷前に十分な検査を行い、それをMTA検査官が確認している。また、同検査官はレールのサンプルを使った綿密なテストも実施していたという。
 テストの結果や、出荷されたレール数は明確にされていない。
 レール敷設の完了後にも、MTA職員が週2回、全長660マイル(約1062キロ)を徒歩で調査し、最低月1回は全路線で超音波テスト装置を搭載した車両による検査が行われていたことが明らかとなっている。
 事故現場付近のレールについて、最後に行われた検査の時期やその結果については明らかにされていない。
 同事故は、今月2日の午前10時半ごろに発生。8車両編成のうち6車両が脱線し、乗客19人が負傷した。事故原因については、現在調査が進められている。