ブルックリン橋に「愛の証」 NY市が自粛呼び掛け
ニューヨーク市の観光名所のひとつであるブルックリン橋で、旅行客などが橋の欄干に南京錠を取り付ける行為が流行していることについて、ニューヨーク市は「歩行者の上に落下するなどの危険があるうえに、橋の機材にもダメージを与える」として、控えるよう呼び掛けている。
この習慣は2010年ごろから定着したもので、旅行などで訪れたカップルが「永遠の愛の証」として橋に南京錠を取り付け、その鍵を川に捨てる、というもの。
今回、ニューヨーク市が発表した報告書によれば、市は昨年7月からこれまでにおよそ5600個の南京錠を回収したという。
市運輸局によると、南京錠の取り外しには多額の費用がかかるという。同局広報のニコール・ガルシア氏は、「たとえば手すりなどの小さな部品でも、南京錠の数や重みが増すと、その度に専用の新しい部品を作って取り換えなければならないため、コストは非常に高くつく」と話す。
しかし、旅行者の間では、いったん広まった流行はなかなか衰えないようだ。あるドイツ人女性旅行客はハート型の南京錠を取り付けながら、「これは私たちの愛の印。橋が存在している間は、私たちの愛も消えない」と話した。